
クリーニング業をやっていると、皆様が思う以上にお洋服に発生する被害が多いことに気付かされます。
カビについてまとめて見たいと思います。

☆カビの好む環境は・・・
◆カビが発生しやすい時期
気温が20℃前後になり、高湿度になる春期から秋期にかけて 発生し、空中に飛散する。
◆カビの最適繁殖条件
1.適度な湿度(一般に85%以上)があること。
2.適度な温度(多くは20~30℃)であること。
3.ある程度の栄養源(有機物)が存在すること。
4.酸素が存在すること。
◆カビの発生しやすい場所
浴室、台所、押し入れ。
家具などと接触する高湿な壁面やカ ーペット、畳、皮革などに生育する。
お洋服に繁殖するカビの種類
黒カビ
一般的なカビの種類で、汗や皮脂などが残った部分に多く生え、黒いシミ状になります。
湿度が高くなり、20~30℃の温度域で生え始めます。
空気中に最も多く存在するカビです。
赤カビ
衣類に多いカビで、時間が経つと白く綿状な姿がよく見かけます。
カビ特有の臭いを発し、比較的乾いたところでも育ちます。
こうじカビ
衣類でも乾燥気味な繊維や長い間しまっておいた革ジャンバーなどに生えることがあります。
あまり湿っぽい場所より適度な乾燥を好みます。
カワキコウジカビ
乾燥した衣類を長い間しまっておくと生えるカビです。特に皮脂やアカ・汗などが残っていると生えやすい種類です。
1度発生するとかなりしつこく中まで菌根を伸ばすので、除去することが難しくなります。
赤色酵母菌
湿ったタオルや衣類を長い間、放置しておくと異臭がしたり、洗ったタオル・衣類でも乾燥状態が不十分だと異臭が発生しやすくなります。
柔道着やユニフォーム・ハッピなどでも発生します。
原因は、完全に体の汗や脂などを除去していないため、適度の湿度・温度・時間によって酵母菌が増殖しているからです。
洗濯後に白のお洋服がピンク色に染まったなんてこと見たことないですか?
☆カビ予防
カビの問題は二日に渡ってお話ししてまいりましたが、それではカビを防ぐにはどうすれば良いのだろうか?
今までの逆をすれば良いということになるのでしょうが・・・
- 空気が滞るクローゼットや押し入れなどはすのこなどを敷き、湿気が集まる場所を少なくする。
- 風通しをよくする。空気を入れ替える。
- 家具、調度品と壁面の間は少しあけるようにする。
- 換気を十分に行い、湿度を下げる。
- 室内で洗濯物を干したり、観葉植物を多く置くことはできるだけ控える。
- 食品にはカビが生えやすいので、冷蔵庫の中でもなるべく長期保存はしない。
- できるだけほこりをためないように、まめに掃除をする。
- ほこりのたまりやすいじゅうたん、床面フェルトなどの使用を極力避ける。
などのことがカビ予防対策として言われています。
カビで悩んだら、お洋服を諦めずにまずご相談ください。